しまなみ海道いいとこ取り!多島美絶景&地元商店巡り、天性の喜ばし屋プロデュースもてなしサイクリング


旅に何かを足すことで、広がる楽しみ

「ありきたりな旅ではなく、やってみたい事を叶えて楽しんでもらえたらと思っています」と、70kmに及ぶしまなみ海道の真ん中の島、生口島で『瀬戸内案内舎たびたす』を運営する渡辺裕樹さん。旅する人の思いを叶えるお手伝いに、何よりも喜びを感じるのだと語ります。

自転車だからこそ気づいた地元瀬戸内の魅力

国内旅行添乗員として、数多くのパッケージツアーのアテンドをしていた渡辺さん。その体験を通じ、旅に対する思いや希望は人それぞれであることを感じたそうです。広島県福山出身ですが、北海道が好きで、移住することを真剣に考えながら何度も訪れていました。そんな折、地元の友人を誘って自転車でしまなみ海道を走ったのが2007年のこと。これまで意識していなかった地元・瀬戸内の魅力と、自転車だからこそ体感できた旅の魅力に、すっかり夢中になったそうです。

旅する人が満足するよう、足していきたい

瀬戸内の魅力を一人でも多くの方に体感してもらいたいとの思いから、2016年に『瀬戸内案内舎たびたす』を立ち上げました。「たびたすは、漢字で書くと旅足。“漕ぐ、走る、歩く”のどれか一つを旅に足すことで、土地の風や音、香りを感じることができます。自分の力で進むことで、達成感や感動も味わうことができます。そんな旅のお手伝いをしていくとの思いからネーミングしました」。旅する人達が満喫できるよう、足りないところを足してあげたい、願いを叶えてあげたい、という思いも込められているそうです。 しまなみ海道、とびしま海道、ゆめしま海道における自転車によるガイドツアーの他、荷物無料配送付きのレンタサイクルや、サポートカーサービスなども行っています。

世界も注目する生口島・瀬戸田

『瀬戸内案内舎たびたす』の拠点は、生口島・瀬戸田にある「しおまち」商店街のちょうど中程。親しくなっていた地元の人から店舗に空きが出たことを教えてもらい、「借ります!と思わず手を挙げてしまいました。瀬戸内の人々は皆さん穏やかで優しいのですが、中でも生口島の人々はおおらかで大好きな島。いつかここに拠点を持てたらと思っていました」。瀬戸内有数の大きな造船会社や、塩業でも栄え、古くから交通や貿易の要所として多くの人が行き交う場所であった生口島は、地元にも外部の人にも、分け隔てなく接してくれる温かさがある島です。 2021年には世界の高級リゾートホテル「アマン」の創業者エイドリアン・ザッカ氏が手掛けた旅館「Azumi」や、銭湯の上のホテル「Yubune」、サイクリスト向けのホテル「Soilu」が同時期にオープンしたことでも、国内外からの注目が集まっています。

絶景、アート、ローカル気分が詰まったサイクリング

『多島美の絶景&地元商店を巡るサイクリングガイドツアー』は、7時間があっという間に感じられる充実の内容です。 まずは、爽やかな風を切って大三島の海岸線を絶景を眺めながら走り、愛媛県と広島県の県境もある多々羅大橋へ。生口島のアート作品とそこからの景観を楽しんだら、ツアーのフィニッシュは、「しおまち商店街」の散策です。地元のおばちゃん達と喋ったり、ミカンを試食させてもらったり、美味しいコロッケを食べ歩きしたり。商店街に店舗を構える渡辺さんと一緒だからこそのローカル感たっぷりな散歩が楽しめます。

「気楽に楽しめるポタリングスタイルのツアーです。風景や人との出会いを、どなたでも散歩感覚でローカル気分で満喫してもらえたらと思っています」。島の歴史や畑の中に急に現れるガチャガチャ、写真がうまく撮れるポイントや時間帯など、地域を知り尽くした渡辺さんならではのガイドをしてくれます。

自転車は、お洒落で高性能なブロンプトン

ツアーで使用する自転車は小回りが利き、軽快に走れる英国の小径車ブロンプトン。お洒落なルックスと、6速変速で長距離走行も考えられた性能のよさで、世界的に大人気の自転車です。瀬戸内の景色を見ながら、参加者のレベルに合わせてガイドしてくれるので、日頃運動をしていない人でも安心してサイクリングを楽しむことができます。パッと折り畳めるので、急な体調変化や雨が降ったりした時には、車で回収することも。海外からのツアー客にも英語で対応できるようガイドを揃えており、様々な角度から臨機応変に対応できるよう考えられています。

オプションとして、イノシシの皮細工制作体験や、アロマオイルの蒸留体験、みかん収穫体験なども用意されています。「みかん畑の中でみかんジュース絞りなど、これらのオプションに限らず、やってみたいことがあったら何でも言ってください。可能な限りお手伝いさせていただきます」。

島の現状を伝えるキャラクター「ししレモン」

国内レモンの代表的ブランドとして知られる瀬戸田。渡辺さんのお店には、レモンと猪を組み合わせた「ししレモン」というキャラクターがいます。レモンの島であると同時に、害獣被害にめげず頑張っている島でもある、ということを知ってもらいたいという思いから誕生したキャラクターです。

人が喜ぶ笑顔のために今日も走る

「こうしてみたい、こんなことしてみたいと、どんどんリクエストしてください」と渡辺さん。ツアーも希望に沿って、柔軟にアレンジしてくれます。例えば“サンセットを見ながら、ビールを飲めたらなぁ”と呟いていたお客様には、こっそりと島のクラフトビールを調達、グラスも用意してカバンに忍ばせて一日ご案内。夕日で染まる海岸で敷物を広げ、今治のオーガニック・ナッツも添えて出したりしたことも。もちろん飲酒運転にならないよう、車を海岸に回しておいて宿までお客様を送られたそうです。
何度も来てくれるリピーターも多く、お客様より届いた手紙が宝物だと大切にされている渡辺さんは、お客様の喜んだ笑顔を見るのが何より好きな天性の「喜ばし屋さん」です。ステキな思い出が足される旅を演出してくれます。

【販売情報】
しまなみのど真ん中に店舗を構えるたびたすでは、お土産品の販売も行っています。
記事の中でもご紹介したマスコットキャラクター「ししレモン」のグッズをはじめ、「尾道ジンジャエール」などこの土地ならではのお土産を購入できます。

ご購入・地方発送はこちらから
「ししレモン販売所」
https://shishilemon.stores.jp/